モアモラトリアム

生きづらい人間の感じたことをつらつらと

なぜ女性は安全ピンで反撃しようとするのか

最近、ツイッターで痴漢された場合の対処法の一つとして、安全ピンで痴漢の手をさす、引っ掻くというものが上がって、話題になっている。

なぜ女性は安全ピンで反撃しようとするのか。

その答えは明確で、反撃の手段として互いに一番軽傷で済むものであるから。

 

みなさん安全ピンで自分の指を皮一枚で刺して、血が出ないように通す遊び、小学生の時にしませんでした?

名札の安全ピンを、指にさすのです。

血が出ないように頑張っても、たまに失敗して血が出てしまうことがありました。

ただ、小学生の頃の記憶ではありますが、多少痛くとも、「いってー!」とフランクに笑えるくらいの痛さです。

なので、相手に致命傷は与えたくはないが、痴漢をやめさせたい時にはちょうどいいと思います。

 

そしてなぜ痴漢をやめてと口で言わないか。

口で言えば犯罪が表に出て、性犯罪被害者となります。今日本では性犯罪被害者の立場は限りなく弱い。「気持ちよかったしいいでしょ」とかAVの見過ぎな人がいたり、「ブスのくせに」「モテアピール?」と言ってくる人がいたり、「加害者の人生がどうなってもいいのか」とわけのわからないことを言うひとが多い。

痴漢は気持ちよくなんかないしむしろ不快だし、痴漢は何も被害を訴えなさそうな人を選んで行う卑劣な行為だし、加害者は自分が自らそれを選んでるんだからどうぞどうぞ加害者としての人生を全うしてくださいという感じです。

ただ、実際被害者の立場になると、そう言う人たちの声が頭に響いて、何もできなくなる。

せめてもの反攻として逃げようとするけど、執拗に追ってくる。

そういう時、安全ピンというのは無言で反撃するときに一番有効な手段です。

痴漢の手を払うのもいいですが、触りたくないですしね。

 

よく痴漢の話になると加害者の人生の話になります。しかし被害者にも人生はあります。

犯罪被害を受ける時も、これから用事がある時が大半です。痴漢を捕まえるための手続きは時間が惜しいという人もいるでしょう。本当は捕まえるのが一番いいかもしれませんが、そんな時間は無いし声を上げる勇気もないです。

安全ピンは、痴漢と同等の反撃ではなく、非常に軽い反撃です。その傷を元に被害を訴えることもできます。まず声をあげるよりも小さなワンステップとして針で反撃することはそんなにいけないことでしょうか。私は全然いいと思います。それよりも満員電車でつま先をかかとで踏まれる方が痛いです。怯えている人たち、大丈夫ですよ。